2016年11月19日土曜日

短答式試験攻略法 (直前期の10の対策と短答式の特徴)

そろそろ短答模試の結果も返って来て、いよいよ第1回短答式試験まで2週間程度になりましたね。
模試の結果が悪かった人もまだまだ追い付けます。事実、私は模試でC判定、監査論は足切りを喰らっていますが、短答に受かっています。諦めかけている方もここが踏ん張りどころです。
踏ん張りどころであるこの2週間程度をどう過ごすかについて、短答式試験の特徴を踏まえて私なりの考えを書きます。
  1. 公認会計士短答式試験の7の特徴
    1. 絶対評価である
    2. 足切りがある
    3. マークシートである
    4. 愚問が多い
    5. 論文式試験に持ち越せない
    6. 成績は非開示である
    7. 短期決戦である
  2. 短答式直前期を過ごす上で大事な10の対策
    1. 苦手科目を無くす
    2. 暗記科目を重視する
    3. 当日見直す場所を決めておく
    4. 己を知る
    5. 雰囲気で覚える
    6. ギブアウェイ(=過剰品質)を出さない
    7. 当日のシミュレーションをする
    8. 生活リズムを整える
    9. 所持品の確認をする
    10. 自信を持つ

1 公認会計士短答式試験の7の特徴

A) 絶対評価

まず、短答式試験は、概ね絶対評価です。確かに問題の難易度によっては合格点は多少上下しますが、70%程度取っておけばほぼ間違いありません。その点が隣の受験生よりもいい点を取れば受かる論文式との違いです。

B) 足切りがある

40%を下回る科目があると不合格になります。

C) マークシートである

マークシートである以上、惜しい間違いというのは存在しません。正解か不正解かの二択です。従って、あやふやな知識は役に立ちません。

D) 愚問が多い

予備校の回答速報が割れてしまう様な問題、割れるだけならまだしも酷い時には一つの予備校が「1か3が答えだと思います」と答えを1つに絞りきれない愚問が出てきます。

E) 短答式試験の点は論文式試験に持ち越せない

大学入試のセンター試験であれば、圧縮されて二次試験で加算されるためいい点を取ることに意味があります。しかし、公認会計士試験では、論文式への加算はなく、いい点を取ることに試験制度上の意味がありません。

F) 短答式試験で何点だったかは誰にもわからない

論文式試験は、合格通知と同時に順位が通知されます。なので、いい順位で合格しておけば、監査法人への就活で役立つでしょう。友達へ自慢も出来るかも知れません。一方で、短答式試験の成績は通知されません。自己採点は出来ますが、何を選んだかは自己申告である上、マークミスをしていないという保証は誰にも出来ない以上、その自己採点結果には何の意味もありません。

G) 1日で終わる (=1日に4科目ある)

良くも悪くも1日で終わります。そのため、前の科目の出来がメンタルに影響します。

2 短答式直前期を過ごす上で大事な10の対策

A) 極端な苦手科目を無くす

足切りがあるので、各科目少なくとも40%は取れる様に極端な苦手科目を無くして下さい。
この極端な苦手科目を無くすというのには別の効果もあります。多くの場合、70%の出来を90%にするよりも30%の出来を50%にする方が簡単です。苦手科目を勉強するということは30%の科目を勉強することになるので、限りあるリソースの有効活用が図れます。
この現象は社会人風には「20 - 80の法則」と言います。80%のクオリティーで仕事をするには20%の労力で済むが、100%のクオリティーを実現するには100%の労力が必要となってしまう、つまり残り20%のクオリティーを上げるのには80%の労力が必要になってしまう、と言うことです。

B) 暗記科目を重視する (=直前まで暗記科目を放置する)

記憶は短期間の方が残ります。なので暗記科目は直前に覚えた方が効率的です。別の表現をすれば、暗記科目の勉強は直前までしないようにして下さい。
実際私は11月最終週まで監査論に手を付けていませんでした。

C) 試験当日に見直す所を決めて印を付ける

しつこいですが、記憶は短期間の方が残ります。試験直前の30分は何より貴重な30分です。その30分に見直す所を決めておきましょう。
と書くと、カラフルな美しいまとめノートを作る人がいますが、誰かに見せる訳ではないのでそんな必要はありません。そんな暇があったら勉強して下さい。

D) 自分の力量を正確に把握する

暗記科目は直前まで放置しろと言いましたが、放置した結果として暗記科目が間に合わないのは困ります。この様に放置しても問題ないのは、自分の力量を正確に把握しているからです。
合格レベルに達するまでに後何ページ勉強すればいいのか、それだけ勉強して理解するのに自分にはどの程度の時間が必要なのか。それを知っているから直前まで安心して放置出来るのです。
例えば、 学生時代の定期試験や他の資格試験での経験から、 1日で200ページ程度理解でき試験直前に2回読み込めばいい点が取れると、私は自分の力を評価していました。だから、監査論を自信を持って放置出来たのです。
敵を知り、己を知れば百戦して、また危うからず、ということです。もちろん、これは直前だけではなくて普段から意識しておくべきことですが。

E) 暗記科目を雰囲気で覚える

前述した通り短答式試験はマークシートであり、あやふやな知識は役に立ちません。従って、真っ正直に試験勉強するには、出題範囲のあらゆる細かい事項を覚える必要があります。膨大な時間をかけて公認会計士試験合格を目指す方ならそれでも構いませんが、このページを読んでいる皆様はもっと楽に受かりたいはずです。
細かい事項を覚えるのではなく、霞ヶ関の立法担当者、制度作成者、学者がどう考えそうか、と言うことを意識しながら勉強して下さい。
言い方を変えるなら、全ての問題をフィーリングで答えられる様にするために、それぞれの科目に存在するポリシー・雰囲気を理解してそれを覚えるのです。
また、短答式試験は愚問が多いですが、1問1答方式の勉強では応用が効かず愚問に対応出来ません。フィーリングで覚えておけば、愚問に正答する可能性を高めることが出来ます。

F) ギブアウェイを出さない様にする

短答式試験の成績は開示されない上に持ち越せない上、いい点を取ったと証明する術がない以上、短答式試験でいい点を取ることに意味はありません。短答式試験の勉強をすることが論文式試験の攻略に役立つなら短答式でいい点を狙えばいいですが、短答式試験には愚問が多く、短答対策の勉強は論文式試験に直接は役立ちません。なので短答式試験でいい点を取るために勉強するのは無駄です。社会人風には、これはギブアウェイと言います。
冷蔵庫を思い浮かべて下さい。あらゆる言語を自動翻訳する機能のついた冷蔵庫を三菱電機が開発したらどう思いますか?便利、と思うでしょうか?思いませんね。誰も冷蔵庫にそんな機能を求めていないからです。そんな機能は携帯電話に付ける様に開発すればいいのであって、冷蔵庫に自動翻訳機能を付ける開発資金があるなら、別の消費者が求める機能の開発にリソースを投入するべきです。この様な過剰品質がギブアウェイであり、企業の競争力に影響するのです。
同じことです。短答式試験でいい点を取っても何の意味もない以上、過剰に短答式試験対策するのは避けるべきです。え?友達に短答式試験の成績自慢したい?なら、90%取ったとでも適当に言っておいたらいいんじゃないですか?どうせ短答式試験の成績なんて、ただの自己申告なんですから。

G) 当日のシミュレーションをする

前日寝付けなかったらどうしますか?
朝起きて何時の電車に乗るか決めましたか?電車が止まってたらどうしますか?
試験会場が開くまでの間時間をつぶす喫茶店はありますか?日曜日の早朝でも営業してますか?
昼御飯はどうしますか?近くのコンビニは受験生が殺到して売り切れるかも知れませんよ。
緊張でさっぱりしたものしか喉を通らないかも知れません。
得意科目で大コケしたと思い込んじゃうかも知れません。
1日に4科目がありイベントが多いので、当日の懸念点を確認するために、試験当日の動き方を時間をかけないでいいので一通り簡単に確認しておいて下さい。そして、事前のシミュレーション通りに行かないことを想定しておいて下さい。

H) 生活リズムを整える

試験前日だけ早く寝ようとしてもダメです。寝付けないでしょう。数日前から試験当日を意識して起床・就寝時刻を調整しましょう。

I) 所持品のチェックをする

電卓はありますか?その電卓が壊れたらどうしますか?筆記用具は?試験中に芯が詰まったりした時の替えの筆記用具は?財布にお金は入っていますか?
私は万一の場合に備えて違う機種の電卓を2つ、シャーペンは0.5mmと0.9mmのものを2本ずつ、消ゴムは数個用意しておきました。

J) 自信を持つ

最後に。自信を持って下さい。例え勉強するつもりだった所を全部押さえられていなくても、模試の結果が悪かったとしても。午前中の科目の出来が悪そうでも。
自信を持って下さい。
試験当日は、あなたを落とす様ならそんな見る目のない公認会計士監査審査会率いる公認会計士業界になんかに入らなくてもいい、とさえ思っていてもいいでしょう。
その自信が、想定外のことがあっても平常心で対応する力の源泉になります。

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